夏のおやつにズッキーニの漬物を

贈答シーズンで、スイーツの頂き物が続いている。
ここ1週間ほど、賞味期限に追われるようにプリンだの白玉パフェだの、モンブランだのロールケーキだのチーズケーキだのクリームどら焼きだのを延々と食べ続けている。
甘味は好物だが、これは雪山遭難時であってもハイカロリーすぎるし、何より甘すぎておやつとして楽しめていない、という悲劇を招いている。
塩気が欲しくなり、ポテト系や枝豆スナックを食べてみたが、どうも暑苦しいし、旨いとも感じない。
かといって、アイスやシェイクに行くとまた甘い。
何かないかと思っていたら、ズッキーニが目についた。
ズッキーニの主成分であるカリウムとビタミンに塩分をプラスすれば、夏のおやつ熱中症対策にぴったりではないか?

夏場の漬物と言えばキュウリが手軽で無難だろう。
だがキュウリは独特の青臭さが気になり、浅漬けだとカブトムシになったような気分になる。
どんなに上手く漬けてあっても、昆虫じゃぁねんだよ感が拭えずそれほど大量に食べられない。
ではズッキーニはどうか。
この野菜が登場した当初は、こじゃれた西洋野菜というイメージが強く「パスタやチーズ焼きで食うべし」という自身からの圧力を感じていた。
しかし近年は安価になったこともあり、ざくざく切って塩コショウでソテーして、トロトロにして食うのが一番うまいと思っていた。
非加熱というならピクルスくらいは考えたことはあるが、漬物にするという発想は完全になかった。
だがズッキーニはキュウリとナスのハーフみたいなものだ。
漬物にならないはずがない。

結論から言うと、夏場の浅漬け野菜としてはズッキーニを優勝としたい。

くせがなく、みずみずしく、肉厚で食べ応えがあり、食感だけで圧倒的にうまい。
また、どんな味つけでも馴染みがいいところもポイントが高い。
シンプルに醤油&胡麻油や、醤油&わさび、唐辛子&味噌なども旨いだろう。

自分は目についたものを入れてみた。

1. 1本分を1.5センチほどの半月型にカット
2. ジップロックに入れ、ひとさじほどの塩を振りかけ、軽く揉む
3. 20分くらい放置したのち、形が少しふにゃっとするくらいまで絞り水分を捨てる(お好みで)
4. 醤油、めんつゆ、味噌、からし胡麻などを適当に1~2匙くらいずつ入れ、アクセントが欲しければ一味唐辛子少量の砂糖を入れる
5. 調味料が全体に行き渡るように軽く揉んで冷蔵

ズッキーニは保水能力が高いので、味付けが多少濃くなってしまっても、しょっぱすぎ事案を防げる。
最初に水分を半分くらい絞っても、噛んだときに十分みずみずしい。
冷たく爽やかで、歯触りが均等にシャクシャクしていて、おやつにぴったりだ。 
薄味にすれば、焼き肉やお好み焼きの箸休めにもいいかもしれない。